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Photo contestフォトコンテスト

  • 2022.01.10
  • フォトコンテスト

「令和3年度 あおもりの農山漁村フォトコンテスト」入賞作品が決定!!

環境公共学会(事務局:青森県土地改良事業団体連合会)では、今回で6回目となる「あおもりの農山漁村フォトコンテスト」を実施しました。

応募テーマについて、今回は人々の暮らし部門 テーマ「活気」、農山漁村の風景部門 テーマ「憩い」の2部門を設定し、7月から10月31日まで募集したところ、人々の暮らし部門が54作品、農山漁村の風景部門が105作品の計159作品にのぼる多数の応募がありました。

応募していただいた皆様にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。

審査会は、去る11月29日青森県土地改良会館で6名の審査委員による厳正な審査のうえ、入賞作品は以下のとおりとなりましたのでご報告いたします。

入賞者の皆さまおめでとうございます。

 

入賞作品展示会を、アスパム(青森市)で2月11日~13日に開催します。

表彰式は、11日午前10時から行います。

来場者には入賞作品を集めた2022フォトカレンダーをプレゼント。

ご来場の程お待ちしております。

 

※入賞作品の講評は審査委員を努めた工藤弘之氏(東奥日報社)

11月29日に行われた審査会の様子

 

令和3年度 あおもりの農山漁村フォトコンテスト入賞作品一覧

人々の暮らし部門・テーマ「活気」

 

農山漁村の風景部門・テーマ「憩い」

 

~人々の暮らし部門・テーマ「活気」~

 

最優秀賞 笑顔の空間(八戸市)/ 白山 健悦(おいらせ町)

[講評]

カラフルな衣装を身に着けた子どもたちが輝きを放っています。「えんぶり」は春を呼ぶ祭りといわれます。地面は雪で覆われていますが、青空の下、長い影が延びて、暖かさが伝わってきます。太陽の光をたっぷりと浴びて、子どもたちの表情も自然に笑顔があふれてくるのでしょう。不規則な子どもたちの配置がかえって祭りのにぎわいを伝えていますが、オレンジの扇子を手にした子どもが画面を引き締めています。

 

 

優秀賞 雪と寒さを活かして(三戸町)/ 千葉 正明(八戸市)

[講評]

三戸町の冬の味覚といえば凍み豆腐と、この寒干し大根でしょう。「壮観」の一語に尽きる光景です。冬場は使わない農業用ハウスを活用し、冬ならではの食材を作り続けています。ビニールシートの屋根はありますが、側面から吹き込んだ雪が下にたまり、寒さがひしひしと伝わってきます。この地で代々続く営みを感じます。

 

 

優秀賞 漁獲積んで港へ(深浦町)/ 藤林 哲夫(弘前市)

[講評]

西海岸有数の漁港である北金ヶ沢に漁船が入港する場面をとらえました。船に群がる鳥の多さから、この日は大漁だったと想像できます。たぶん魚が船倉に入りきらず、外にはみ出しているのではないでしょうか。写真では分かりませんが、多くの鳥たちを従え、ほっとした表情で帰港する漁師の表情がうかがえます。

 

 

優良賞 相内虫おくり(五所川原市)/ 長尾 義彦(弘前市)

[講評]

五所川原市相内の虫送りはムシと荒馬、太刀振りなどが一体で受け継がれ、江戸時代から続く行事の原形をとどめているといわれます。先頭で、やや小ぶりなムシを担ぐ踊り手は祭りの盛り上げ役。軽快な足さばきの場面をとらえましたが、リズミカルなはやしの音が聞こえてきそうです。

 

 

優良賞 コロナに負けない権現様(今別町)/ 福田 修逸(蓬田村)

[講評]

雪が舞う中、古い木造家屋に囲まれた空間を権現様回しの一行が移動していきます。漁港は近代的に変わっても、海岸線から一歩入ると、古くから続く漁村の濃密な時間が流れています。袰月のいまを記録した、報道写真といってもいい作品です。

 

 

優良賞 鈴なり(三戸町)/ 工藤 茂雄(三戸町)

[講評]

青空に白い雲が流れ、小ぶりなリンゴが数珠つなぎに実っています。真っ赤なリンゴを見つけ、思わず手を伸ばす女性たち。二人の生き生きとした表情がこの写真のすべてです。

 

 

優良賞 秋の一コマ(青森市)/ 荻原 明(青森市)

[講評]

おいしそうなクリを手に入れ、得意顔の子どもたち。数が多いので、皮をむくのに苦労したのではないでしょうか。暖かい日差しを浴びて、子どもたちは半袖姿。のどかな秋の一日が過ぎていきます。

 

 

青少年奨励賞 米られた想い(田舎館村)/ 宮本 紘太朗(青森市)

[講評]

手にしっかりと握りしめた稲穂を突き出し、女の子が何かを主張しているようにも見えます。シンプルな構図から、力強さが伝わってくる作品です。

 

 

青少年奨励賞 やーっと たけのこ とれたよ(東通村)/ 新山 紅葉(青森市)

[講評]

あれ、あれ、土の中からタケノコを掘り出したと思ったら、自分も腰をひねらせ、ハイ、ポーズ。自分もタケノコになった気分で、記念写真に納まりました。

 

 

青少年奨励賞 収穫の秋(弘前市)/ 澤田 萠惠(弘前市)

[講評]

「写真を撮るからポーズを取ってよ」「忙しいから、イヤだよ」。写真から、撮影者とモデルの近い距離感が伝わってきます。二人の会話が聞こえてきそうです。

 

 

青少年奨励賞 やきいも あむ あむ あむ(青森市)/ 新山 彩葉(青森市)

[講評]

掘り出したばかりのサツマイモを手に、口を動かし、食べる仕草をする男の子。物事に動じない、売れっ子モデルのようですね。画面を傾けたことで、写真にメリハリが付きました。

 

 

~農山漁村の風景部門・テーマ「憩い」~

 

最優秀賞 金魚が泳いだ五月の朝(弘前市)/ 山内 雅人(弘前市)

[講評]

朝焼けの雲が一つだけ、まるで飛行船のように岩木山を飛び越えていきます。赤い雲は夜のなごりが残る、右上の青い雲から抜け出してきたようにも見えます。一連の動きは、「逆さ岩木山」とともに反射し、水田にしっかりと記録されています。撮影者は水の中を「金魚が泳いだ」と表現しましたが、言い得て妙です。こんなこともあるのですね。一瞬のチャンスを見事な作品に仕上げました。

 

 

優秀賞 太陽からのプレゼント(平川市)/ 工藤 亮裕(弘前市)

[講評]

沈む夕日を浴びて、空がオレンジに染まり、岩木山がかすんで見えます。ホームの人影は学校が終わり、列車を待つ高校生でしょうか。みんなで今日の出来事を思い出し、語り合っているようです。水田に長く延びた光の筋が、時の流れと一日の終わりを感じさせる作品です。

 

 

優秀賞 マルチ模様(田子町)/ 相馬 勉(弘前市)

[講評]

どこまでも続くマルチシートの列から、畑のスケールが伝わってきます。マルチシートは、冷たく、金属のようにも見えますが、日が当たった奥の林や山はでこぼこで、温かさを感じます。この作品の魅力はマルチシートがつくる幾何学模様ですが、両者のバランスで、ほっと心が和む作品に仕上がっています。

 

 

優良賞 羽やすめ(六ケ所村)/ 市川 清一(八戸市)

[講評]

マテ小屋の前でのんびりと羽を休める二羽のハクチョウ。奥には雪をかぶった八甲田がかすんで見え、雄大なスケールを感じます。全体を青のトーンでまとめ、雪とハクチョウだけが白く浮き上がって見えるのがポイントです。

 

 

優良賞 柿の里(南部町)/ 吉田 善秋(八戸市)

[講評]

「残り柿」が青空に映え、木の下では干し柿作りも盛んです。土壁の古い建物と、右手にはかやぶき屋根も見えます。土手の草は茶色に変色し、坂道には雪が残っています。晩秋から初冬に足を踏み入れた、季節の変わり目をとらえた一枚です。

 

 

優良賞 夕暮れのひととき(弘前市)/ 金枝 敬一(弘前市)

[講評]

ヒマワリ畑の向こうで、もくもくと雲海が湧き上がり、その上に岩木山が顔をのぞかせています。空はわずかにあかね色に染まっています。一日の終わりにヒマワリが太陽に向けて最後の輝きを放っているようです。

 

 

優良賞 稔りの頃(十和田市)/ 清水目 章司(七戸町)

[講評]

手前にはびっしりと白いソバの花、奥には黄金色の稲穂がこうべを垂れています。鮮やかなツートンカラーの大地がどこまでも続いているようです。濃く、青い空が「稔り」の舞台を盛り上げています。

 

 

青少年奨励賞 黄色い絨緞(八戸市)/ 小渡 輝星(五戸町)

[講評]

ヒマワリが畑を埋め尽くし、撮影者はそれを「黄色い絨緞」と表現しました。木の周りでは家族連れが集い、思い思いに夏の一日を楽しんでいる様子が伝わってきます。

 

 

青少年奨励賞 米(田舎館村)/ 宮本 紋芽(青森市)

[講評]

稲刈りが着々と進み、天日干しも広がっています。田んぼは小さくまとめ、あえて空を大きく取った構図に撮影者のセンスを感じます。日本の秋が凝縮された一枚です。

 

 

青少年奨励賞 夕暮れのごぼう畑(十和田市)/ 赤澤 心美(十和田市)

[講評]

紫の雲が辺りを覆い、夜のとばりがゆっくりと落ちていくようです。真っ黒な木々が夜を象徴する生き物のようにも見えます。ゴボウ畑に静寂の時が訪れようとしています。